どうも。
まいどお馴染みのペガです。
以前、板倉造りの応急仮設住宅の仕事をし、その時の経験・実体験を踏まえて今日は紹介していこうと思います。
板倉造り
古くから日本の建築を支えてきた技術の1つです。主に神社や穀物倉庫で使われ、特徴は。
この3つがあげられると思います。
地震に強い
現在の家づくりは柱の引き抜き、木の継手部分で外力(地震・風・雪など)が掛かった時に抜けないように金物で固定をされています。
新築当初は期待どおりの引き抜き耐力を発揮できますが、長年住んでいると振動でボルトがゆるみ、外力が発生したときに外れてしまう恐れがあります。
金物で固定をかけているので、金物の効果が発揮されないと簡単に抜けてしまうところから1回目の地震には効果を発揮できても、2回目の地震では安全な家なのか個人的に疑問があります。
昔の家づくりでは金物での接続では無く、木通しの接続「木組み」で組まれていました。
この木組みでは高い技術と時間が求められ、現在の家づくりのニーズに応えるのが厳しいのが現状です。
しかし、木組みで出来た家は外力が木の応力(限界)を超えない限り何度でも最大限の力を発揮できるので粘り強い家と私は思います。
湿気を調整するので結露に強い
柱と柱の間に厚み3センチ程の板を落とし込みます。
※写真は犬小屋を板倉工法で作った時の様子
その板が断熱材変わりの役目となり、外の熱を柔らかく防いでくれます。もしイメージが沸かない場合は、外にある車などを触ってもらってから木を触ってもらえると木のほうが冷たくないので実感できると思います。
板(木)には細胞があり、湿気が多くなると吸い込み、湿気が少なくなると吐き出します。そうした働きが日本のじめじめした気候から私たちを守ってくれます。
自然の木で形成するのでシックハウスの心配が無い
みなさんは合板っていう言葉を聞いたことはないでしょうか?
新築を検討していたり、リフォームを検討した経験があれば1度は聞いたことがあると思います。
合板とは薄い板を何枚にも重ね、接着剤で固定しています。
木には木目といって木の筋が綺麗に出ています、その筋の方向に力を加えるとみなさんが思っている以上に簡単に割れます。
そうしたことを防止するために繊維方向を縦、横と互いにすることによって合板は強度を保っています。
ここまで説明しますと合板のほうが便利ではないかと思いますが、化学物質を使っているのでシックハウスの原因の1つに数えられると思います。
このように現在の家では壁紙、また壁の中の断熱材など様々なところに化学物質がたくさん使われていて、結露など湿気を含むと有害物質を生み出します。
実際、私も工事をするときにマスク、メガネをしないと体に良くないなと思いながら仕事をしています。
まとめ
板倉の家では無垢(自然)の木をふんだんに使うので今の家に比べてアレルギーの心配が少ないと思います。
もちろんメリットばかりではありません。
たくさん木を使うのでその分コストがかかったり、手加工が多くなので費用・工期がかさみます。
ひとりの大工としてみなさまには、健康で過ごせるようにこのような家をオススメしますが、予算は人それぞれで。家づくりにおいてなにを重点に置くのか重要になっていくと思います。
もし健康というところに焦点を絞った場合に1つの候補の工法として検討して頂ければ幸いです。